WB工法 間違いだらけの住宅選び

間違いだらけの住宅選び

間違いの元

日本の建築文化は世界的にも類を見ないほど大変質の高い技術によって支えられてきました。家は「高温多湿で四季があり、地震も多い」という日本特有の風土の中で、住む人の健康と安全を守ってきました。 戦後、物資の少ない中で"質より量"の時代を迎え、全国平均に行き渡るように、メーカーは大量生産によって住宅を供給してきました。その後、日本も豊かになり、先進国の仲間入りを果たしましたが、"質より量"の弊害は衣食住を問わず、いたるところに出てきています。そして、こうした風潮が日本の建築文化の歴史までも変えてしまったのです。

世界最古の木造建築 法隆寺1300年の神秘

日本は世界的に見ても1年を通し湿度が高く、気温の高い国です。建築物にとっては大変厳しい条件の中で、1300年もの長い間、今もなお美しい姿を見せている法隆寺には、とても不思議な気がします。 高温多湿という厳しい環境の中で木は育ち、切り倒されてから匠人の手によって建物に生まれ変わり、1300年も生き続けています。自然が生み出した生命力と、その生命力を厳しい自然の中で現代にまで残した棟梁、匠人は、自然に逆らうことなく木の性質を知りつくし、建築物として築き上げてきました。その技術は、現在省エネ断熱という大変難しい課題に取り組んでいる住宅産業界にとって、これ以上ないお手本ではないでしょうか。 現在、住宅産業は大きな壁に突き当たっています。新築病"シックハウス症候群"等の住むに住めない家、病気になってしまう家が多くなっています。 家は15~20年で壁の中が蒸れ、部屋の壁にカビが出てきます。早期腐朽となり、家庭の経済を圧迫し、住む人の生活までも変えてしまいます。 ここ20数年の住宅産業の歩みを振り返ってみると、文化が進むにつれ人は自然の恐ろしさと優しさを忘れ、自然をコントロールできると思い、また思い込ませてしまっていますが、これは人間の"おごり"ではないでしょうか。家造りを自然の中に求め、自然より理解することから始めなければ、本当の省エネ健康断熱、長期耐久住宅はあり得ないと強く感じます。先人・匠人は、それが「建築を営む者の使命」といっているような気がしてなりません。 歴史は繰り返します。文化が発展するにつれ便利さのみを追求し盲目となれば、その文化は滅びます。

家造りは基礎が肝心

まず、家を建てる地盤について考えてみましょう。昔は、「平らな土地は大切な農地」であったため、家は飲み水の出る傾斜地を平らにして建てることが少なくありませんでした。こうした建築地は永年の風雨と侵食により地盤が固くしまっており、玉石の基礎でも家は傾かなかったものです。また、固い土の上を「たこ」という胴突きで胴突き歌を歌いながら固めて基礎を作り、家が建てられてきました。 近年、土木機械が発達し、1~2メートルは簡単に埋めることができ、1ヶ月くらいで家が建てられ始めます。地盤は雨が降って土のすき間が埋められることによって締まった土地となるため、「ほけた」土は締まるのに3~5年はかかります。「締まった土地」と「固い土地」は違うのです。また、「埋めた土地は水締めをしろ」とまで言われています。埋土してほけた土は1メートルで15センチ以上沈みます。 このように昔の人は土地や基礎に関する知識を十分に持って、忠実に工事を行ってきました。

いくら良い家を建てても地盤が沈んだのではどうしようもありません。

日本建築の柔軟な強さ

日本建築は木や竹、ヨシといった天然素材と土によって築かれています。構造材は高度な技術でつながれ、家の倒壊には貫という木の板バネを家全体に無数に入れ、天然の竹やヨシを使い、土を塗って壁体工法としたのです。今、見直されている地震に強いパネル工法は、日本住宅のお家芸だったのです。


地震の際には壁と柱との間で力を分散し、貫がスプリング役となって力を吸収し、傾いても全倒壊しない二枚腰の構造でした。地震の力を強固さによって制するのではなく、柔軟に吸収して住む人を守ってきたのです。

また、今の建築基準法は地震の少ない西洋の真似をし、強固さによってのみ計算をするため「筋違い」が必要となりました。ところが、この筋違いは弱い横揺れも直下型の地震と同じように揺れを伝えてしまうため、問題となってしまいます。 最近、構造用、集成材、継ぎ手金物等が建物の強固さを求める中で使われています。集成材は木でありながら木の持っている柔軟な良さを接着剤によって失い、鉄のように強くなりましたが、もともと木は鉄にはなれず、接着剤が20~30年耐えられるのかはまだ未知です。継ぎ手金物によって強固さを追求しても、鉄は硬直であり、木は柔軟であるため相性が悪いのです。 パネルによる地震対策はどうでしょう。パネルは家自体が箱となっており、ミカン箱のようなものです。家総体では抜群の強さを持っていますが、箱にして鋼制にしている釘の寿命を考えると、釘は結露して錆び、その結露・錆びは木を腐らせます。家は全体で数十トンの重量になりますが、横揺れ地震でも基礎と家のパネルを締め付けているボルトに数十トンもの力が瞬時にかかり、ボルトが千切れてパネルがむしれ、基礎から家がはずれて傾いてしまうという例もあります。この例は大地震の時のものではなく、群発地震におけるものです。 次に、構造材と湿度の関係について考えてみます。 あるプレハブ軽量鉄骨造りの家から「壁にカビが出る」という問合せがありました。修繕してみると、軽量鉄柱の根本に錆がはがれ落ちてこんもりとしています。鉄は結露しやすいので、湿度が入らないように外壁・内壁にビニールを貼って防いでありましたが、にもかかわらず18年の年月の間に内壁の石膏ボードが床から約50~60センチ水で濡れた状態となり、壁にカビが出たのです。木も蒸れ・腐れがかなり進んでいます。 このように、人を守るための家には、地盤、基礎、土台、構造材等々、多くの条件が複雑に絡み合っているのです。そして今、神戸では住めない家が多くなっています。主な原因は新築病"シックハウス症候群"ですが、これについては後述します。こうした傾向は建築の基礎を安易に考え、表面だけを追求した結果ではないかと思います。

忘れられた日本の多湿対策

日本には昔から"家は夏向きに造れ"という諺があります。 ところが、ここ20数年、文化が進むにつれ人は暖かさを求め家をビニールハウスや冷蔵庫のような造りにしてきています。 しかし、一番大変な日本の多湿を忘れ、家全体にビニールを貼り、高気密とした結果、家の中は大変な多湿となってしまい、結露がひどく、カビ、ダニが発生し、化学物質=ホルムアルデヒドがこもり、新築病"シックハウス症候群"の原因になってしまいました。 豊かな日本の風土の源である雨は多湿の原因となり、物を腐らせたり、カビ、ダニの発生原因となっていることは、誰でも知っているはずです。しかし、家という大きな建物になってしまうとそれが忘れられ、"省エネ断熱"という問題をクリアーするために盲目となり、ペットボトルのような家を造ってしまったのです。 外国の建築文化はどうでしょう。カナダ、北米、中国の大陸性気候は気温の変化が厳しいものですが、湿度は低く乾燥しています。外観を見れば日本の住宅とほぼ似ていますが、使われている材料はだいぶ違っています。石、レンガ、合板、土、木材等、各国の風土に合った使い方がなされ、その地域にあった建築文化が根付いています。 カナダ、北米で生まれた合板パネル住宅は、合板パネル自体が気密であるため、生活の中から出る水分をパネル気密により家の中に閉じ込めて室内をちょうど良い湿度にするという乾燥地ならではの生活の知恵なのです。 また、家の大きさも日本の2倍から3倍あり、酸素量も多く湿度が低いため、結露もありません。 中国ではレンガ積み住宅が多く、そのレンガも天日焼きで赤土を水でねり型に入れ、天日に干したレンガですが、-15~-25℃になっても凍害はなく暖かです。 カナダ、北米で生まれた合板パネル住宅、中国で生まれたレンガ積み住宅のどちらも大陸性気候に合った使い方がなされています。 そのどちらでも日本に来たらどうでしょう。レンガは1年でボロボロになってしまい、また寒くて住めません。 合板パネル住宅は、輸入自由化の中で2×4という工法で盛んに建てられました。カナダ、北米と比べると2分の1から3分1に縮小され、合板は湿度に弱いからと合板保護のため外側と内側にビニールを貼り、"カナダ、北米の厳しい気候条件の中で生まれた環境に優しい本格的な健康木造住宅、高気密住宅"として売り出されています。しかし、建物に一番厳しい条件とは多湿であり、気温ではないことは前に記した通りです。 昔の日本建築は、住む人の健康を第一に考えて高温多湿をしのぎやすくするように造られています。湿度の高い時は家が湿気を吸い、乾いた時は湿気を放出して部屋全体を一定の湿度に保ち、住みやすい部屋にしています。 一口に日本は高温多湿といいますが、それがどれだけ建物や住む人の健康に影響を及ぼしているのか考えてみましょう。豊かな日本の国土は多雨多湿ですが、物を腐らせる原因も湿度にあります。昔の人は「頭が重いので雨が降る」と言い、「古傷が痛むので天気が変わる」とも言います。健康と湿度は切り離すことのできないことを昔の人はよく知り、家造りは風通しを良くし、湿度がこもらない家を建ててきたのです。近年、その基本を忘れ便利さのみを追求し、一番大切なものを失っている気がしてなりません。

気密によって建築材は窒息している

有限である地球資源に気付いた時から省エネが始まり、地球環境保護のために私達が住んでいる地球を後世まで残す運動が盛んに行なわれ、住宅産業にも大きな課題となっています。 住宅は"省エネ"を契機に、高気密にすることにより暖かさを家の中に閉じ込める方法をとってきました。それがパネル気密であり、高気密・高断熱住宅です。住宅産業は競い合って高気密による省エネ断熱を行ってきましたが、約10年経過した今、大変な問題が起こってきています。 家にスッポリとビニールを着せてしまった住宅は、家の中を暖かさだけでなく湿度、化学物質もこもってしまう結果となり、結露はひどく、カビ、ダニが発生し、ホルムアルデヒドによるアトピー、喘息、頭痛といった新築病=シックハウス症候群等、住めない家になってしまったのです。

外からは見えませんが、家は建築後15~20年すると壁中に蒸れ・腐れが進んでいます。それは、改造して初めてわかります。基本的に高気密の住宅には人は住めず、強制換気が必要となります。換気システムにより部屋にこもってしまった湿気と化学物質を追い出し、新鮮な空気を取り入れて住める家にしようとしているのですが、湿度・化学物質を追い出せば暖かい空気も出てしまい、省エネにはならず、熱交換機が必要となるのです。結局家のすき間をなくすために高気密にしたのですが、家の壁に穴を開け、強制ファンにより風を送り込む結果になってしまったのです。 気密にしたため、強制ファン、熱交換機、エアフィルターが等が必要となり、24時間365時間運転しなければ健康を保つことはできず、ランニングコスト、メンテナンス料、設備費、償却費等を計算すると省エネとは程遠いものになってしまっています。また、家全体を冷暖房するため、節エネ(節約)ができず、経済的にも負担となっています。 健康面では、長い間に換気ダクト内にホコリが付着し、カビ・ダニの温床となり、ダニやダニの死骸が吹き出しているという報告もあります。クモも巣を張り、ホコリが付着し空気が出なくなってしまった所もあります。 また、換気ダクトは部屋から部屋へとつながっているため、音の伝達管となっています。夜など隣の部屋の音が聞こえ、プライバシーは保たれません。換気ファンの音は耳鳴り音となり、気になるといった問題もあります。 臭いも同様、日常の食卓の臭い、介護時のトイレの臭い、子育て時のオムツの臭い等、現実に問題となっています。ダクト内は年月の経過と共に生活の臭いが付着し、その家族独特な家臭となっていますが、掃除の手立てがないので現状です。

40坪の家で3トンの水分を吸放出


家が呼吸するということは、どんなことであり、どんな条件が必要で、どんな利点があるのか考えてみたいと思います。 まず、家が呼吸をするということは、木材、壁が湿気を吸収・放出するということです。家を造るには骨組の土台、柱、桁の材木が必要であり、風雨や寒さを防ぐ壁が必要です。 例えば、40坪の住宅を建てるのにどのくらいの木材が必要で、どれくらいの水分が自然の中で吸放出しているのでしょうか。木材は80石=約22立方メートルで吸放出される水分は約2トンとなります。壁、天井は1平方メートル当たり約2リットルで1トンとなり、合わせて3トンもの水分が40坪の家で吸放出されます。(柱は"120m/m角の3メートルで4.5リットル=ビール瓶約7本分を吸放出しています)これが家の呼吸なのです。

呼吸する条件とは、部屋の壁を吸放湿する材料で仕上げることが絶対条件です。 家の中で人が生活をすることにより、大変な水分が生活の中から放出されます。例えば、冬の天候の悪い時には洗濯物や観葉植物から水分が出ますが、さらに人間は70%が水分で寝ている時でも牛乳ビン2本分の水分が放出されます。家全体、部屋の壁を吸放湿材で仕上げると、部屋が多湿になれば壁木材が吸い、乾燥すれば木材壁から部屋に放出されることが常に自然の中で行われ、室内を適度な湿度に保ってくれます。 しかし、現状はこのように複雑な日本の気候を理解しないまま、高気密・パネル気密の住宅が建てられています。家に呼吸させ、木を窒息させない造りにすることにより、木は健康になり、人に恩返しをしてくれるものと思います。家の呼吸と新築病シックハウスとは大変深い関係にあります。これは後に記述します。 日本建築が1300年も現存しているのはなぜなのか考えてみると、木材は呼吸していると蒸れ・腐れがなく、長期にわたり新築当初計算された強度が永年保たれ、生き続けるからなのです。

高気密による省エネ健康断熱はあり得ない!

25年、30年前の戸建て住宅には新築病はほとんどありませんでした。合板パネルが使われ始め、ビニールクロスが出始め、知らず知らずの間に部屋がタッパーと同じ気密になってしまい、湿度が上昇し化学物質がこもっていったのです。 ここ数十年の住宅建築の変化を追ってみますと、35年くらい前から一般戸建て住宅の外壁にモルタルが塗られ、応壁の住宅となり家は気密となってきました。また、30年くらい前から窓等は木製建具の中気密からアルミサッシにより機密性が一段と高まってきました。ちょうどその頃から洋間が造られ始め、日本の住宅は和洋折衷となってきました。 和洋折衷の住宅の洋間の壁は、初めは布クロスで壁は呼吸をしていました。が、25年くらい前からビニールクロスが出始め、安く汚れが付かず拭くことができるという便利さから急速に普及し、全国の住宅に使われ始めました。 その頃からパネル住宅、「○○ハウス」が造られ始めたのです。

歴史的に振り返ると、パネル住宅は当初、大きなビル工事の仮設事務所としてスタートしました。軽量鉄骨を背中合わせにして溝にパネルを落とし込んだ造りが安く簡単で何回も使えるという便利さから多く出回りました。これなら外装・内装に化粧をし住宅として売り出せば売れると考え、売り出したのがプレハブの前身です。パネル住宅は構造体が仮設であるため、長期耐久、健康住宅には向きません。 部屋の壁をビニールクロスまたは合板パネルにすると、壁の呼吸が止められます。呼吸の止められた部屋は生活の中から出る水分が湿度を上げ、80%から90%までになってしまいます。湿度の高い部屋の中は、結露が生じカビが生え、カビを食べるダニが発生します。また、ホルマリンは建築素材の防カビ、防虫剤として幅広く使われており、建材を作るのになくてはならない存在となっていますが、これが化学物質ホルムアルデヒドとして室内に放出されています。ホルムアルデヒドは湿気に溶け込みやすい性質であるため、生活の中から出る水分に溶け込み、高温多湿になるほど高濃度となり室内に充満します。 高気密・パネル気密の家は家全体を気密にするのですから、家の中は当然こもってしまいます。最近、小屋裏、壁の中の空気が暖かいので部屋の中へ取り入れて省エネを試みている工法がありますが、小屋裏・壁体内の空気は化学物質が一番多く、危険な空気なのです。室内の壁を湿気が吸放出する通気断熱にすると、生活の中から水分が出ても湿度は60%以上にはなりません。「窒息気密断熱」と「呼吸気密断熱」の部屋では常に湿度が30%違います。呼吸通気壁は常に30%の湿度を吸いとっていることになり、常にホルムアルデヒドも呼吸壁に湿度と一緒に吸い寄せられ外へ出ているのです。

強制換気システムとは

強制換気システムは人の健康、湿度、省エネ率等を考えて計算し、安全と思われる換気量で換気しますが、空気の流れの実体はとてもつかみにくく、建築の中で一番難しいのが空調とされています。空気には色がないので、計算通り部屋の空気が全体的に入れ代わっているのかは、ほとんどわかりません。 住宅は部屋が狭く数多くあり、部屋の中には家具が置かれています。部屋の中の吹出し口から吸入口から対角線上に取り付けますが、空気の流れは1本の線上であり、隅の空気はほとんど動いていません。前例では、新築した家を引き渡す前に毎朝毎晩、戸を開け、約1ヶ月管理しても、畳の上にはカビが生えてしまいました。

家全体を高気密にして、床下・壁体内・小屋裏の空気をエアーサイクル(空気循環)し、「暖かい」「涼しい」という名目で部屋の中へ取り込んでいますが、小屋裏・壁体内ほど化学物質が多く、健康には最悪です。また、気密にした家の中の空気をいくらエアーサイクルしても、家が呼吸したことにはなりません。 強制換気とは、重い病の時に取り付ける生命時装置であり、構造上の問題点は前に記した通りです。何千万円の金額を投資した財産が、新築時から重い病の持ち家では、あまりにも悲劇的ではないでしょうか。

21世紀の省エネ健康通気断熱

法隆寺1300年の師匠から自然との共存を学び、自然の中に省エネ健康断熱を試み、実験を重ねた結果、「通気断熱」にたどり着きました。 改めて日本建築の良さを知り、現在行われている工法を振り返って見ますと、昔から建てられている在来軸組み工法は夏向きの家であり、高温多湿の日本の建築文化を受け継いだ健康住宅だと言えます。ところが、冬寒いという一点を解決することができず、旧技術のまま押し付けてきてしまったのです。 在来軸組の健康住宅をもう一度見直し研究した結果、現代が生んだ先端技術である"熱感知式形状記憶合金"を取り入れることにより、冬の寒い時期には呼吸しながら自然の温度変化をキャッチし、自動的に通気層を閉じて保温層とし、家全体を暖かい空気でやわらかく包みます。夏は保温層を開放し蒸れ・腐れを防ぐと共に、焼け込んだ家を冷やす冷風層に変わります。壁に呼吸をさせることは家の皮膚呼吸であり、通気層は肺呼吸の気管支なのです。家が正常に呼吸し健康になれば、化学物質も前記のように外へ湿度と共に排出されます。省エネについては不要な設備や動力源は一切省き、自然の温度変化を利用し保温層にして家全体を羽毛で包んだような状態にするので、局部から冷え込んだ分だけ熱補給すればよいのです。 皮膚呼吸に肺呼吸羽毛ををかけて健康で暖かい家になりますが、ひとつ足りないものがあります。それは天井と床の温度差の解消です。つまり、足の先から頭のてっぺんまで同じ温度にしなければ冷え症になってしまい、健康の代名詞である頭寒足熱にならないのです。この温度差を縮めなければ、快適な住空間とは言えず、通気断熱の家の完成とはいえません。そこで、いろいろ研究した結果、空気対流扇"省エネ君ヨドマーズ"を開発しました。冬の4ヶ月間実験したところ、床と天井の温度差が2~3℃になり、約20%の省エネとなりました。部屋の隅々まで空気がやわらかく行き渡るため、淀んだ空気に活力を与え、カビ・ダニの発生を極端に抑えることが出来ました。 21世紀に向けた省エネ健康断熱工法は、家が呼吸し淀んだ空気に活力を与える"省エネ君ヨドマーズ"をつけた"記憶式通気健康断熱"の他にありません。

どんな家でも無結露でカビ・ダニを抑え低ホルム、省エネ2分の1、暖かさ2倍

前に述べてきた通り、昔から家は健康住宅なのですが、冬は寒いという難点があります。しかし、家には冷えるポイントがあり、その部分を抑えることにより、必ず暖かくなります。また、軸組み工法で最近建てたが寒くて結露がし、化学物質がこもっているようだと思われる家も、意外と簡単に問題を解消できます。その家の造り構造、仕上げ材等をチェックし、ポイントをつかみ、家に呼吸させ、通気道を考え、熱感知式形状記憶合金による自動開閉装置を取り付けることにより、すべて解決します。 どんな家でもと書きましたが、問題の改善が一番困難な建物は合板パネル住宅です。それは、パネルは呼吸をしないからです。最近の造りは軸組工法でも高気密・高断熱になっており、工法によって断熱方法が違います。内断熱・外断熱、グラスウール、ブローイング、内壁に合板等、呼吸が止まってしまっている家に呼吸をさせるのですから、すべてがからみ合っているので、細かなチェックが必要となります。合板パネル住宅は、構造用合板のため、あまり手を加えることができません。その上、工場生産のため、造りによっては完全に壁の中の空気がタテ・ヨコ十文字に区切られ、通気層の空気が死んでいます。しかし、困難でありますが、できないことではありません。建て替えをしなくても、無結露による省エネ、低ホルム健康断熱は十分に可能です。 家には1日の内で約12時間=半日は住むものです。主婦や子供さん、赤ちゃんはほぼ1日となります。家は安らぎと憩いの場であり、家族の安全と健康を守ってくれるはずですが、化学物質がこもると皮膚病、喘息、肺炎、ガン等に冒される恐れがあります。一度アトピー性皮膚炎になると、他の物質にも過敏症になってしまうと言われています。また、赤ちゃんは床をはっているため一番濃度の高い空気を吸っているので、最大の被害者となってしまいます。お父さん・お母さんの建てた家で一生病と付き合っていかなければならないとしたら、あまりにも悲劇的ではないでしょうか。 こもった湿度は、結露、カビ、ダニとなりアレルギーとなって現れます。湿気は天井よりも床の方が高く、化学物質と同様、赤ちゃんの受ける被害が大きいのです。 暖かく、かつ涼しい住宅は健康の元です。「自分の家は古いから寒くてもしょうがない。寒ければ暖房を強くすればいい」と思っていませんか。 前に述べる通り、どんな家にも冷えるポイントがあります。例えば、気密の良い家で室内温度20℃もありながら寒い場合もあります。それは湿度が高く、住んでいる人が湿ってしまい、洗濯後に脱水をし乾燥をしないままの下着を着たのと同じ状態になってしまうからです。 また、通気の良い古い家は、床下壁の中の空間が煙突のようになってしまい、部屋を暖房すればするほど対流が強くなり、冷えてしまうことがあります。 新築病のない家は必ず呼吸しています。今あなたの家はどの程度呼吸していますか。一度チェックしてみてください。